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精神看護「まごころ草とばいきん草」

精神看護に関する自分なりの覚書

精神科領域にある法と人権について4

1987年(昭和62年)の精神保健法は、
「人権擁護と社会復帰の促進を主眼とした法改正」となっており、87年経ってはじめて精神疾患のある人の人権について提言されるようになりました。
・本人の同意にもとづく任意入院制度の創設(ここで初めて法定されました)
・入院時の書面による権利の告知など、入院患者の権利創設(ここで初めて法定されました)
・精神衛生鑑定医から精神保健指定医制度に改められた
・入院の必要性や処遇を審査する精神医療審査会制度の創設
精神障害者社会復帰施設の法定化(それまでは慈善的に行われていたんでしょうね・・・)
・応急入院制度設置
・精神病院に対する厚生大臣などによる報告徴収、改善命令に関する規定
・生活訓練施設(援護寮)、福祉ホーム、授産施設精神障害者社会復帰施設として規定される

というものです。また、精神保健法は5年ごとに快性するということも決まりました。

5年改定を受け、1993年(平成5年)、精神保健法一部改正となります
「精神病院から社会復帰施設へ、さらに地域社会へ」と提言されます
精神障害者の定義を「精神分裂病、中毒性精神病、精神薄弱、精神病質、その他の精神疾患を有するもの」と定められる
精神障害者社会復帰促進センターの創設
精神障害者地域生活援助事業グループホーム)の法定化
・仮入院を3週間から1週間に

などなどです。この5年では法改正が迫られるほどの事件はなかったようです?

1995年(平成7年)に現行法である
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(いわゆる精神保健福祉法)が制定されました。
福祉の要素を法体制上に位置づけ、法の目的に「自立と社会経済活動への参加の促進のための必要な援助」を入れ込まれています。
・精神保険福祉手帳の創設(ここから手帳が始まります)
・社会復帰施設の4類型(福祉ホーム、福祉工場)を追加、社会適応訓練事業の法定化
・正しい知識の普及や相談指導などの地域保険福祉政策の充実、市町村の役割明記
・指定医制度の充実、入院告知義務の徹底
措置入院や通院医療費の公費負担を保険優先化(財源カットです、ぶっちゃけ)

というふうなものとなりました。

しかし残念ながら大きな事件が発生します。
1997年(平成9年) 大阪にある大和川病院事件です。
医療法人北錦会大和川病院内での暴行がもとで患者が死亡してことが発覚。しかも、これで3回目でした。
これを受け詳しく調査すると、違法な行動制限や職員の水増しなども発覚しました。
流石にこの病院はもう、廃院しています。

これを受け、1999年(平成11年)にも、精神保健福祉法は一部改正となっています。
まだまだ精神病院の不祥事が絶えないようです。
医療保護入院の要件の明確化と仮入院の廃止
・精神保健指定医の役割強化
・精神医療審査会の調査権限
医療保護入院などの移送の制度化
・保護者の義務の見直し
精神障害者居宅介護等事業精神障害者短期入所事業の法定化(ヘルパーさんとショートステイですね)
精神障害者の在宅福祉サービスを精神床愛車居宅生活支援事業として分類、市町村を中心としてサービスを提供(小さな政府が進んでますね)

という内容です。

次回の精神保健福祉法の改正は2014年(平成26年)ですが、その前に社会はいろいろな問題を抱え、事件が発生しています。

続きます。